世界には地域独自のコーヒーの楽しみ方があります。
ネスプレッソの専門家たちが、自らのコーヒーのポートフォリオをさらによく調べたところ、
ネスプレッソのコーヒープロファイルのいくつかは、
世界の特定地域で楽しまれているコーヒーの味わいと似ているということが分かりました。
それがきっかけで既存のカプセルコーヒーに都市名をつけ、
一部はさらにその都市で愛されているような味わいにレシピを変更し、
新たに登場したシリーズが、ワールド
エクスプロレーションズです。
ワールド エクスプロレーションズのコーヒーを通して、
世界のさまざまな地域で親しまれているコーヒー⽂化を発⾒し、
味わいの体験をし、コーヒーの知識を深めていただきたい。
こういった独自のコンセプトと共にワールド
エクスプロレーションズは誕生し、存在しています。
その中から、今回はウィーンのコーヒー文化から着想を得て生まれたヴィエナ
ルンゴに着目します。
ヴィエナ ルンゴは、ブラジル産とコロンビア産のアラビカ種コーヒーをブレンドしています。
半水洗式で仕上げたブラジル産ブルボン品種コーヒーが甘い穀物のような香りとなめらかさを、
コロンビア産水洗アラビカ種コーヒーがフルーティーな香りをもたらします。
そして細やかな粉砕をすることで、このブレンドにほのかな⼒強さを加えます。
もともとこのカプセルコーヒーは、リニツィオ・ルンゴとして誕生しました。
その名前は、日本語で「始まり」を意味するイタリア語の「イニツィアーレ」に起因しています。
⻨芽や穀物のような香りが特徴で、クロワッサンやロールパンとの相性が良く、
穏やかでバランスのとれた味わいのため、優しい朝の始まりにぴったりのコーヒーということで、
「リニツィオ」という名前がつけられました。
スイスのネスプレッソ本社のコーヒーチームのメンバーにも
ヴィエナ ルンゴのファンはたくさんいます。
その理由は例えば、ヴィエナ
ルンゴのブリオッシュを想起させる甘さです。
コロンビアの方々にとってこの甘い味わいは“パネラ(黒砂糖)”を想わせると言います。
このブレンドでは、コロンビアのクンディナマルカ産コーヒーを使用しています。
そこでは、昔からコーヒー農園の周りでサトウキビが育っているため、
その甘みがコーヒーに移るのだ、と語られているとのことです。
ウィーンのコーヒーの歴史は古く、コーヒーの⻄洋世界における最初の大きな成功は、
1683年、オーストリア、ウィーンでのトルコ帝国軍の敗北によってもたらされた、とされています。
コルシェツキーという名のポーランド⼈が、撤退したトルコ兵が残したコーヒー⾖の袋を⾒つけ、
コーヒー店を開くという素晴らしい考えを思いついきました。
最初、ウィーンの人々はコーヒーを好きになれませんでした。
それは苦味と渋みが強すぎたからです。
そこでコルシェツキーはコーヒーをろ過(口に含んだ時にコーヒーの粉が残らないように)し、
さらにクリームとはちみつを加えるという優れたレシピを考案しました。
この組み合わせが⼤成功!
多くのウィーンの人々にこのコーヒーレシピが受け入れられ、コーヒーは⼈気の飲み物になりました。
まさにこれこそが、ウィンナーコーヒーの誕生とも言われています。
17世紀にコーヒーハウスが誕生したウィーンでは家庭外でコーヒーを楽しむことは、⻑年の伝統です。
その歴史は世界でも古く、またその上品さでは群を抜いています。
長い間保たれ続けているカフェの豪華な内装と、
スーツで身を固めたウェイターがライブ演奏のクラシック音楽の調べに合わせて
コーヒーとケーキを給仕してくれるということからもお分かりになるでしょう。
その伝統とコーヒー文化の豊かさを実際に体験したエピソードがあります。
ウィーンで開催されるネスプレッソ本社主催の国際イベントに出席するために搭乗した飛行機で、
とても嬉しい驚きがありました。
⾷後の飲み物のサービスの際、CAの方より手渡されたメニューに、
10種類以上のコーヒーレシピがずらりとリストアップされていたのです。
『さすがは⻄洋におけるコーヒーハウス先駆けの国のエアラインだなぁ』
としみじみと感心してしまいました。
その体験からコーヒーの楽しみ方への期待を一層膨らませてウィーンに到着すると、
市内には⾺⾞が行き交い、モーツァルトに変装した男性がコンサートのチケットを販売していました。
手入れの行き届いた公園や美術館など、コンパクトながら利便性も高く、
伝統を⼤切に保っている様が見てとれました。
また、今もなお残る教会の屋根の模様はとても個性的です。
実はヴィエナ
ルンゴのカプセルの模様は、そこからインスピレーションを得ています。
オーストリアと言えば、ザッハトルテが有名です。
カフェでコーヒーと共にいただくこともできますし、ケーキだけを購⼊することも可能です。
多くのカフェは地元の人々で賑わっています。
カフェの内装は重厚で歴史を感じさせてくれます。
高い天井いっぱいにコーヒーを楽しみながら話す人々の声が溢れかえり、
そのいきいきとした様⼦がとても心地よく、つい⻑居をしたくなります。
日本で「ウィンナーコーヒー」として有名なコーヒーレシピは、
ウィーンでは「アインシュペナー」と呼ばれているものです。
コーヒーにホイップした生クリームを浮かべたシンプルなコーヒーレシピです。
シンプルながらも、そのお味は格別。コクのある生クリームと温かいコーヒーが混ざり合い、
まろやかでなめらかな口あたりを楽しめ、クリームがもたらすほのかな甘さが、
このレシピをより一層贅沢に感じさせてくれます。
是非ヴィエナ ルンゴで「ウィンナーコーヒー」/「アインシュペナー」をお楽しみください。
味わいの強さ 6
ウィンナーコーヒー
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[ 材 料:1人分 ]
○ ヴィエナ ルンゴ
(オリジナル カプセルコーヒー):1個○ 砂糖またははちみつ:5g
○ 7分立てした生クリーム:約100ml
[ 道 具 ]
● オリジナル コーヒーメーカー
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[ つくりかた ]
- 1. グラスに砂糖またははちみつを⼊れます。
- 2. 1にヴィエナ ルンゴをルンゴ(約110ml)で抽出し、その上に生クリームをトッピングして、できあがりです。